双子パパ形成外科医の台湾留学日記

30代の形成外科医が、台湾に留学することになりました。

台湾留学105日目 物理と浪人

昨日は楽しかったです。というわけで、今日もOGS2件。

最近ヤオ先生は新しいデバイスのお試し中。ストライカーじゃなくてね、、、って言いながらそのブランド名を忘れるという笑

僕もそれで切らさしてもらいました!切れた!!

しかしうまく割れず…内側皮質骨がかなり分厚い患者だったみたいで、やや内側までまわりこめていなかった。途中でバトンタッチ…泣。ただヤオ先生側もやはり内側骨の割れ方がいまいちだったので、この患者はしかたないよと後で言われた。

 

ソウはストライカーの方が扱いやすいかも。切れとコントロールがストライカーの方がやりやすい気がする。

バーはかなりいい感じがした。そもそも持ち手が軽いし、ペンくらいの細さなのでコントロールしやすい。ストライカーに慣れていると、逆に細すぎるくらいかも。でも軽いのはかなりありがたかったなー自分にとっては。

 

ヤオ先生の分析によると、トルクの力がどうのこうのって話をしてくれた…これがマジで難しかったんだわ。特に説明が英語なので…トルクって要はモーメントなんやと思うんやけど…

医療には、化学と生物と物理が必要とわかりました。医学部はセンター試験で一時期、生物化学物理を課していたけれども、このためだったのかしら。特に関西なんか次々と理科3科目にしていっとったからね~わしもその世代やね~年代がばれるな~~笑

 

ちなみに、僕の得意科目は物理だ(った。)笑 そんな物理も高校3年までは全くできなかった。笑 偏差値50くらいだった。その後、浪人して予備校いって、そこで革命的授業をうけて、プロってすごいなと思った。高校生の時、現役で塾に行ってたら、現役合格できたかもしれんな~とか思うくらい衝撃的に、高校の先生たちがやる授業と、予備校の授業は違った。

そして僕の物理の偏差値は、3カ月で50から70に跳ね上がることになる。高校物理って(それ以上難しいのは理解できていない)、原理が全部同じだから、原理を理解できたら全部同じなんよなー。不思議な科目。力と波と、そのあたりのつながりがわかってくると、ほとんどの問題が同じように理解できていく。予備校に通って脳内にあったバラバラの知識がすべて整理整頓されてつながった感じがした。

物理の点数の上がりかたって0からずっと上がらなくて、ある壁を突破するとその後はずっと100みたいなところがある。原理が整理整頓されるとそれは起こる。生物は逆で、知識である程度補えることもあり80までいけるが100に到達するのが困難なイメージ。

 

原理がわかると色々なことに応用できるっていう点では、オペにも通づるものがあるのかしら。

 

当日、大学の物理の入学試験が簡単すぎて、物理選択者に100点が続出したのをおもいだした。悲しきことに僕は、得意科目で差をつけてリードするという術を失ったのだ。大学の試験作成者に浪人生みんなで文句タラタラだったが。今となっては懐かしい。

懐かしいついでにもう一つ。実は数学もそこそこ得意科目なのだが、当日問題が文系と理系の2部あることをわかっておらず、医学部じゃない方の問題を問いてしまった。難しくはないのだが、なかなかパワーのある計算ゴリゴリの問題で、まぁまぁ時間くったなと思ったら、なんと文系の方の1番を説いていたwww時間は20分ちょいはロスしたと思う。お~~ここにきてこのミスは痛い。なんせ1年がかかっている。とりあえず答えを全部けしてやり直し。ドキドキしたが不思議と冷静でいる自分もいた。なんなら時計をみて深呼吸したあと少し笑ってしまった。現役生ならこうはいかなかっただろう。浪人生をなめてはいけない。笑 結局時間がなく全問は解けなかった。3番の(2)が解けなかった気がする。でも後で蓋を開けるとその問題は多くの人が解けていなかったようだ。時間が余った我が友達たちも、結局それを解けずに終わった子たちがいた。奇しくも僕は最終的に多くの人と足を並べ、差をつけられずに済んだのだ。

 

浪人してよかったか?と聞かれたら、結果論だが非常に良かった。浪人時代に出会った人たちは本当に自分にいろんな刺激を与えてくれたし、なにより多くの浪人メンバーに共通していることだが、人にやさしい人が多い(そして自分にも優しい。)

医学部ってトップを走ってきた人が多いとは思うんやけど。プライドが高くて、自尊心が強くて、学歴にこじれていて、偏差値や順位っていう物差しが欲しくて、自分が!!っていう人が多いように思う。

浪人はそんな我らの心を軽快にへし折ってくれるよい機会だと思う。(自分も含めて、軽快にへし折られたと思う笑)

完ぺきではない自分を知る。この世が不確定であることを知る。何者でもない自分を知る。そんな中でも、優しい人たちがいることを知る。

 

何を書こうと思ったんだっけか。

そうそう、無駄なことなんてないんだなーって思ったのです。トルクの話半分くらいわからんかったけど。物理が理解できず苦しんだ日々、予備校にて教える人の上手さを実感した事実、あれも今日というこの日に繋がっているのだとしたら無駄な日なんて1日もないんだなと。

そして浪人は今思うと、僕の人生の最初の大きなターニングポイントだったと思う。