双子パパ形成外科医の台湾留学日記

30代の形成外科医が、台湾に留学することになりました。

台湾留学76日目 はじめての・・・

今日も朝から2件OGSがあります。

1件目が始まった。ヤオ先生がなにやら僕に言っている。

「今日おれが左からやるから~~~」どうのこうの。全部は聞き取れていない。

エスサー!と答える。(とりあえずイエス!!笑)そしてオペは左から始まった。いつものごとく丁寧な解説でしてくださる。そして今日は「おれのやり方はモジファイされてて、マネするのが難しいから、ビギナーにおすすめのやり方でやるね。」って、優しすぎるでしょうよ。神様です。なるべくシンプルなやり方を丁寧に教えてくださる。ふむふむと。いつもと使う器具も変わる。なんなら覆布に絵まで描いてくださる。ふむふむと。そしてそれでも一瞬で骨切りは完了してしまう。早いな、まじで。

そしてその後、なんと「ほんじゃ右側やってみな。」と!!!!

おーーーーーーっっっ!!!!!ここにきてこんなことが!!!「イエス」と答えて、習ったとおりにやる。これはマジで緊張した。看護師さんがめっちゃ手伝ってくれる。剥離まではなんとか。ここもう少しいけ!など指導してくださる。そして骨切り。見てるよりだいぶ難しい。時間がかかる。途中でおとりあげ、とはならなかったので、及第点は得られたようだ。おー何とか完了。OKと言われ、またヤオ先生とポジションチェンジ。すこし手を加えられる。

やはり見るのとやるのは大違いだった。でも0から1が嬉しい~~~~~まじで!!!骨を切ったこの感覚を忘れないでおこうと、脳内で反芻する。

手術は終了し。2件目へ。

2件目の方も片方さっきと同じようにやってみとのことでトライ!!!次は剥離がだいぶ早くなった。骨切りは最後の割るのがなかなかビビるというか、力加減がわからず、やりすぎを恐れて、逆に僕は割れてないらしい。これくらいノミを入れるんだとか、割れないときはこの器具使ってみなどいろいろ教えてくださった。

そして教えるのが非常に上手だ。英語だけど僕でもわかる。簡単な単語を使ってくださるし、メルクマールや自分が見ているポイントなど非常に丁寧に教えてくださる。

何回かこのブログでも言っているかもしれないが、手術が上手いのと、教えるのが上手いってのは、全く別物。(みんな覚えておいて。感覚でオペする天才サージャンとか、職人技すごいけど何も教えない技巧派とか、形成にはいっぱいいるのでね。)そしてたまに両方うまい人がいる。そういう人が身近にいたら、それは本当にラッキーだ。

ヤオ先生は本当に、サージャンとしての才も、ティーチャーとしての才も素晴らしい。日本に帰って、僕後輩にこんな風に指導できることあるやろか?とふと考えてしまった。

いずれにせよ、今日はゼロが1になった日。オペは22時を回って終わったけど、心はやっぱりルンルンですよね。留学は毎日英語で、慣れない生活で、金がどんどん消えて大変だけど、いろんなことが起こる。人生でこんな日もあるんだなー。

一生忘れない日だと思う。